プロフェッショナルサポーター コラム
どこで生まれても、何にでもなれる。仲間がいればなんだってできる。
2019.4.10 UP
- チームラボキッズ
遠藤香
雪虫王国から都会へ
私は高校を卒業するまで北海道 美唄(びばい)市に住んでいました。
美唄市は上川町と同じように自然豊かで、いろいろな意味で本格的な田舎です。雪が降る前には、雪虫という綿毛がついた虫が現れます。私が自転車に乗っていると、ビュンビュン当たってきて、目に入ったり、食べちゃったりと、ネイチャー感溢れる場所で生まれて育ちました。
そんな私は18歳で就学のため上京し、都会の荒波に揉まれながらも、現在チームラボキッズという東京の会社で働いています。
「田舎で生まれたの?それはとても良かったね!」
学校を卒業後、北海道での就職も考えていたものの永久凍土と思われるほどの就職氷河期を体験し、都内で就職をしました。エディトリアルデザイン、Web制作といくつかの仕事を渡り歩く中で、「何のために東京に来たのだろう、何をしたかったのだろう」と混乱した時期もありました。
そんな時、某映画監督との取材があり「なぜこんなに素晴らしいファンタジーの世界を描けるのですか?」と質問をしました。彼は、「君は北海道という田舎で生まれた?それは良かった!田舎に住んでいるときに、たくさん想像したよね、都会ってどんなところなのか、今この田舎に何が欲しいか。それは田舎で生まれ育った僕も一緒で、それは全ての想像力の源。子どものころからそうして過ごしてきたから、僕はこうして映画が作れる。」と答えてくれました。
その時心から田舎に生まれたことを誇りに思い、よりクリエイティブな仕事をしたい!という気持ちになり、現在に至っています。
大雪かみかわ ヌクモで、遊びながらプログラミングの考えを学ぼう
チームラボキッズは、共同で創造する「共創(きょうそう)」の体験を学ぶ「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」というプロジェクトを世界中で行っています。
このプロジェクトの中から「あそぶ!天才プログラミング」という作品を、この夏オープン予定の大雪かみかわ ヌクモ(https://www.kamikawork.jp/nukumo/)に常設として導入することになりました。
いつか北海道での仕事を担当したいなぁと考えていたので、私にとって今回はとても嬉しいご縁でした(ついでに実家にも立ち寄れるというずるい考えも少しありますが)。
ミーティングで上川町の皆さんと話しているときも(あたりまえですが)みなさんとても流ちょうな北海道弁で、「あー、北海道の言葉、いいわー、帰ってきたわー」と、思わず心がほっこりします。
同じ言葉を話すだけですぐに「仲間」になれます。もちろん私も、ネイティブ北海道弁スピーカー。東京に戻ってもなかなか北海道弁が抜けなく苦労します。
あそぶ!天才プログラミング / Play! Programming for Geniuses
この作品は自分の描いた絵を、自分の創ったプログラムで動かして、遊びながらプログラミングの考えを学びます。
上川町の子どもたちをはじめとし、たくさんの人が共創を楽しむ体験によって、日々をより共創的なものへ変えていき、デジタルへの興味を持ってもらえるきっかけとなれば嬉しいです。
仲間がいればなんだってできる
大雪かみかわ ヌクモが完成したら北海道の友人、美唄に住む家族だけでなく、私を知る全ての人にぜひ来てもらいたいです。私が生まれ育って愛してやまない北海道に、こんなに素敵な施設ができたよって、私はこんな仕事をしているのだよって、見てほしいです。
なによりも都会に出ることを悩んでいた高校生の自分、将来なりたい職業も見つけられなかった中学生の自分に「どこで生まれても、何にでもなれる。仲間がいればなんだってできる。」ということを教えてあげたいです。
地域の人と「共創」し、新しい未来を
上川町に住んでいる人、北海道に住んでいる人、北海道に来た人、すべてに愛されるコンテンツであるためのお手伝いをこれからもしていけると幸せです。
それは田舎で生まれ育った者としての視点、都会に住んでいて田舎を振り返ってみたときの視点、ビジネスマンとしての視点、いつかまたどこかに移り住みたいと思っている者の視点、色々な視点で地域の皆さんと「共創」していきたいです。
チームラボ 学ぶ!未来の遊園地 https://futurepark.teamlab.art/
あそぶ!天才プログラミング https://www.teamlab.art/jp/w/programming