kamikawork カミカワーク

Professional Supporter Meeting 2019

vol.2

2019.3.20UP

知らない自分を、地方で知った。

奥
奥:地方で仕事をするうえで苦労や、逆に地方だからこそ見えてきた新しい可能性は何かありますか?
村上
村上:東京にいた時は24時間ずっと仕事のことを考えていて。それが普通なのかと思っていて、止まるタイミングがわからなかった。その中で北海道と東京の二拠点生活をすることになって。物理的に今までのスタイルで仕事ができなくなった時に、人に任せるにはどうしたらいいかを考えられるようになったし、都会と地方、どちらのいいところも見られるようになりました。
奥
奥:アサイさんはどうですか。岡山県を拠点にしていろいろなことをされてるなと思って。
アサイ
アサイ:印刷所も出版社も8割が東京にあるので、移住した時にもう編集の仕事はできないと思っていました。でも気が付いたら「東京で編集をやっていたらしい」という噂が急速に広まって。「地方誌で書けませんか?」と言われて、「おもしろそうだし書きます!」って答えたらどんどん仕事が入ってきて。気が付いたらFM岡山でラジオディレクターをやっていました。
奥
奥:今まで東京では「私の天職はこれなんだ!」と思っていたけど、それだけじゃないって気付いたんじゃないですか?
アサイ
アサイ:そう!私の可能性が広がりました。地方は人が少ない分いろんなことをやらせてくれます。東京での経験を生かしてほしいって。それがおもしろいから「未経験なんで無理です」と断らずに「友達作りたいんでやります!」って言ってやっていたのがよかったのかなと思います。
龍崎
龍崎:地方って余白がすごく多いので。東京で既にやりつくされたことも、地方だったら0ベースで取り組むことができますし。しかも女性でおもしろいことやろうとしている人がいるよっていうのは、すぐ噂になるので可能性が広がりやすい。やりたいことがある人は、地方で挑戦するのがチャンスだと思いますね。
  • 奥
  • アサイ

元気な町は、女性が元気。

奥
奥:遠藤さんはお仕事でいろいろなところに行かれていると思いますが、印象に残っている町はありますか。
遠藤
遠藤:最近移住のプロジェクトが多くていろいろな国や地域に行くんですけど。印象に残ったのは、女の人が元気な国とか場所とかですね。
奥
奥:東南アジアとか元気ですよね。
村上
村上:私は長野県の川上村で3年ほど仕事をしていて。その村の女性はとにかく自信がなくて。なぜかというと、日本一のレタスの産地で世帯収入が高いから「嫁いだ人は家に入れ!」という風習で、お嫁さんは名前で呼ばれるよりも「〇〇家の嫁」として扱われてしまうんです。ネックレスを着けて外に出るだけで「遊んでる」とか言われたり。
奥
奥:今の時代そういうところがまだあるんですね。
村上
村上:そうなんです。なんとか自信を持ってほしくて。その中で、お茶に呼ばれる文化があるからいつもケーキを焼いているとか、花屋がないから自分で花を育てているとか。何もない環境ならではの彼女らの工夫があったので、それを発信するプロジェクトをやりました。それで起業をした人もいて。女性が元気なところって女性が自信を持っていますよね。
  • 村上
  • 遠藤

町が生み出す、働くという生きがい。

奥
奥:結婚して専業主婦になるだけじゃなく、その町でどういう風に働くか。今回それが大きなテーマになると思います。私は上川町に移住している人の中ですてきだなと思ったのはガーデナーの皆さん。「大雪 森のガーデン」というガーデンができてから全国からさまざまな人が移住してきているんです。
アサイ
アサイ:移住につながっているのは素晴らしいですね!
奥
奥:その方々に上川町の魅力はなんですか?と聞くと「私はこのガーデンのために来たから、魅力を聞かれたらこのガーデンです」と。この上川町でガーデンを育てていくのが楽しいし生きがいを感じているという。そんな場所を作った上川町ってすごいなと思います。