kamikawork カミカワーク

Professional Supporter Meeting 2019

vol.2

2019.3.20UP

地方には本当になにもないのか?

奥
奥:いざ上川町に移住するとなった時に、今まで都会で働いていた人は仕事のことや生活で不便な部分もありますよね。岡山県に住んでいて不便に感じる部分はありますか? 市街地に住んでいるんですか?
アサイ
アサイ:今は市街地で、最初に移住した時の3年間は瀬戸内市という小さな港町に住んでいました。
奥
奥:わかりやすく言うとチェーンのコーヒー店やDVDのレンタルショップがないとか。洋服を買うのもネットで買うしかないという環境になるわけですよね。
アサイ
アサイ:そうですね。だからみんな田舎にはなにもないって言うじゃないですか。それって東京にあるものがないってだけかなと。
奥
奥:確かにそうかもしれませんね。
アサイ
アサイ:いっぱいコンテンツも楽しいこともあるのに、「うちはなにもないから一緒に考えてください」って言われるんですけど。目の前にあるのに見えてないだけですよね。ないのはファストフード店やチェーン店でしょ?東京にはあるものがないからなにもないって価値観は悲しいなと思います。
  • 奥
  • アサイ

ジェンダー観の偏りを地方から変えていく。

奥
奥:どうしたら男性が育児に参加しやすい町になると思いますか?やっぱり有給休暇を取りやすいとか?地方って農作業とかで男性はずっと働いてるイメージが強くありますけど。
アサイ
アサイ:女性が働けばいいと思います。女性だけが育児をしなければいけないわけではない。学校は男子も女子も同じ教室に通って、同じ授業受けて、同じ給食食べて、同じように育ってきたのに、なんで社会に出ると役割が変わるんだ?っていう部分に憤りを感じていて。
奥
奥:その通りですね。最初は同じだったはずなのに。
アサイ
アサイ:でも地方に住んでその辺のジェンダー観は楽になったんですよね。夫の働き方も変わったので。女性が虐げられているみたいな風潮ですけど、男性も同じようにフルタイムの正社員で働かなければいけないという考えに縛られていて、育児に参加できなくなっているのかなと思います。
奥
奥:絶対に決められた時間まで働かなきゃいけないって感覚が必要ないですもんね。村上さんは子育てや暮らしに関して町への理想は何かありますか?
村上
村上:男女の不平等につながるような古い文化を守り続けて、新しい文化を受け入れない地方も絶対あると思うんです。それはやりづらいですよね。だから今までの“正解”が変わったことを認めてほしいなって。でも「時代は変わったんです!」って若い人や移住した人やお嫁さんが言っても聞いてもらえないと思うんです。だから町や市で新しい文化を取り入れるための課を設置するとか。
奥
奥:行政が動くとなにか変わるかもしれませんね。
村上
村上:古い文化を守ることに疑問を持っている人たちが、集まれる場をつくって意見を発信しやすくするとか。行政でそういう場を設定してくれたらいいですね。嫁姑の仲だと「それは古い」って言えなかったりすると思うので。文化を刷新していくことで暮らしやすい町は作れると思います。

受け身ではなく、自ら答えを作るたくらみを。

奥
奥:最後に、今後上川町への移住や新たな挑戦を考えている女性に向けてメッセージをお願いします。
アサイ
アサイ:価値観変えたりとか生き方変えたいと思ったら「行ったらえぇがな」ってことですかね。みんないいね!って思われることをしたいって思っているし、いいね!って思うことにお金を払う時代だと思います。そんなソーシャルグッドなことや、自分がやりたいと思うことが実現できる舞台は上川町にあるなと思っていて。それは上川町に余白があるから。可能性がある町だと思うのでぜひ挑戦してほしいです。
村上
村上:今までの自分をどう生かせるか、私はテーマを持って移住してほしいと思います。会社に入る時と一緒なんですけど、自分の持つ能力を上川町とどう組み合わせると役に立てるのかをたくらんで来てほしいです。上川町に答えを求めるのではなく、自分がどう答えを作るのかが大切ですよね。
遠藤
遠藤:上川町っていろいろなことをやってるんだ!とすごくびっくりして。田舎の移住ってドロップアウトした人が来るイメージがあったんですけど、そのイメージが変わりました。上川町の知名度はまだまだ低いかもしれないけれど、今注目されはじめている場所なので、目立ちたがりの人が来て、移住してリーダーになって一緒に盛り上げてくれたらと思います。
龍崎
龍崎:ぜひ上川町で挑戦してほしいです。今は情報や物流も発達していて、地方暮らしがデメリットになる時代でもないし。むしろ上川町は移住者のための施策が充実しているし、非常にオープンマインドな地域ですごくいい雰囲気が出ているノリが若い町なので、おもしろいことをしている人を積極的に応援してくれますしね。上川町でおもしろいことをする人が増えたらいいなと思います。
奥
奥:これからの上川町の未来も楽しみですし、今町に住んでいる若い世代の方たちもこれからの上川町を作ることに力を入れていると思いますので、ぜひその一員に皆さまにもなっていただきたいです。
奥、アサイ、村上、遠藤

※龍崎さんはオンラインで対談に参加、後日収録したインタビューを掲載しております。